多賀城のみやぎ野生動物保護センター第一保護所開設にあたり

多賀城第一保護所開設時 右:武田 “命を救いたい!! ”
 という熱意をできるだけ多く実現していきたい

 多くの皆さんのご支援、多くのボランティアさんのご協力を頂戴し、ようやく保護センターの開設にこぎ着けることができました。心から厚くお礼申し上げます。

 野生動物の救護活動を長年続けては来たものの、救護動物の完全な治療、特に緊急性を持つ治療につきましては、歯がゆい思いをしながらも、見守ることしかできない無念さを幾度も味わって来ました。

 獣医師常駐の保護センターは宮城県下では始めてのことでございます。現状で課題とされて来たものが、またひとつ解決され、さらに可能性が拡大します。自然保護に関心を持たれる、数多くの皆さんの“命を救いたい!! ”という熱意をできるだけ多く実現していきたいと思います。

 野生動物を救うということは、我々にとって、一番わかりやすい自然保護。環境を守る仕組みの中で動物達が、いかにかけがいの無い存在であるか、彼らに触れるたび、それを実感させられます。

 人間は、独自の文化で独立した世界を構築してきたと考えるかも知れませんが、決して自然の恩恵を受けずに生きているわけではありません。生きるという観点では人間もまた生物以外の何物でなく、大きな自然という生命維持装置に守られています。このまま恩恵に与るだけの日常を重ねると、いつか自然を食いつぶすときがやってくるかも知れません。今何が自分達にできるか?とにかく今手に触れたものから実行して行こうと思います。

 野生動物保護センターの開設はゴールではありません。闘いはこれからです。今後益々の皆様のご協力、ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

   平成18年7月23日  武田 修 (前理事長)

▼センターブログで最新情報をチェック!

inserted by FC2 system